接客に関わるお仕事をしていて、「私のサービスって、お客様にとってどうなんだろう?」「もっとスキルアップしたい」と思うことはありませんか?
自分のサービススキルを振り返るのって、案外難しいものです。会社やお店で指導を受けたり、研修に参加することもあると思いますが、自分で自分の普段の姿を振り返り、ご自身のスキルの確認をしてみませんか?
誰にも見られませんから(笑)安心してやってみてください。

接客の基本マナーその1 身だしなみを整える

マナーの話で必ず出てくる「身だしなみを整えるということと、おしゃれをするということは違う」という話。耳タコかもしれませんが、今一度確認しておきましょう。

【おしゃれ】自分のために、みなりや化粧に気を配ること。自分がいいと思うものを好きに選べる。
【身だしなみ】相手に不快感を与えないみなりや振る舞い、身の回りについての心がけ。客観的指標による評価がされる。

身だしなみは、古来は教養のひとつとされていたもので、つまり周囲に不快感を与えない振る舞いや心持ちは接客者でなくとも必要なものと言えます。それだけに、お客様をおもてなしする接客者の髪がボサボサだったり、エプロンが汚れていたりしては、それだけでお客様の気分を害し、クレームになる恐れさえあります。

身だしなみを整えるポイントは、この6つ↓↓
清潔感 ・ 健康的 ・ センスが光る ・ 周りとの調和(TPO)・ 上品 ・控え目 

<身だしなみチェックリスト>
□清潔感のある髪型に整えられ、華美な髪留めなどを使用していない
□動いても前髪が顔にかからない。表情や目がきちんと見える
□(制服の場合)汚れやしわ、ほころびがない。手入れされた靴。襟元がシャキっとしている
□爪をきちんと整えている。(女性)マニキュアが華美でない
□(女性)控え目かつ上品な化粧、色使いである

接客の基本マナーその2 接客者としての心構えをもつ

接客者としての心構えと聞いて、何を思い浮かべますか?
心構えがあるということは、「そのお店や会社のコンセプトや理念を表現する代表者としての意識を持っているということ」です。

例えば、カジュアルなイタリアンレストランだったら、明るい笑顔で元気よく、てきぱきと動き、お客様とお話しながら冗談を言ったりする、高級宝飾店であれば、落ち着いた品のある笑顔やふるまいで、ゆったりと会話を進める、など、お店のコンセプトやお客様が求めるものに応じて、「そのお店の接客者」としてお客様を迎える準備を行動をとる、ということです。お店や会社の理念を常に意識して行動することは、サービス品質の維持向上のため、いつもお客様から選んでもらうために、とても重要なことです。

<接客者の心構えチェックリスト>
□あなたのお店のコンセプト、会社の理念を言えますか?
□店長(上司)がどんなお店(会社)にしたいかを理解していますか?
□お客様がモノ以外に何を求めて来ているか、最低3つ挙げてください
□仕事に取り掛かる前に、今日の目標や注意点を考えていますか?
□休みの日に他店や他業種のサービスを積極的に受けていますか?

接客の基本マナーその3 笑顔で挨拶

接客の基本中の基本が「笑顔でお客様に応対すること」です。これはアルバイトであってもまず初めに教えられることですね。笑顔で一番大事なのが、目の表情です。目は口程に物を言うということわざがありますが、その通りで、口角を上げただけではお客様へのおもてなしの気落ちは伝わりません。作り笑いをしている、と逆効果にもなりかねません。

笑顔は口角を上げるとか表情筋をゆるめる、とかテクニックを駆使するのではなく、私の経験からも「純粋にお客様にありがとうの気持を持つ」ことで自然に湧いてくるものだと思います。商品を買ってくれるかどうかわからない、でもまずお店にお越しいただいたことに対して「ようこそいらっしゃいました」の気持ちで「いらっしゃいませ」と発すると、自然に表情が柔らぎ、大きな声が出るものです。機械的に「お客様をみたらいらっしゃいませと言う」と思って挨拶していたら、それは何千回言っても、心のこもった声かけ、笑顔の挨拶には絶対になりません。

<笑顔で挨拶チェックリスト>
□仕事が楽しいと思っている/仕事を楽しんでいる
□お客様が来店(来社)してくださったことをありがたく思う
□いつも口角を上げることを意識している
□腹筋を使って大きな声で挨拶している
□お客様が笑顔である

接客の基本マナーその4 立居振舞に気を配る

笑顔と同時にぱっと見たときの第一印象の良い・悪いを決めるポイントが、この「立居振舞」です。
立居振舞、ということばを初めて聞く方もいらっしゃるかと思いますので、少し説明すると、立居=立っているとき、座っているとき、振舞=ちょっとした動作、所作 つまり、立っているとき座っているときの姿勢や手足の動かし方、物を渡したり受け取ったりするときの指先の動きなどのことを指します。簡単に言うと、「身のこなし」でしょうか。

美しい身のこなしやきびきびとした動作は、お客様から好感や信頼感を得ることができます。この立居振舞の明暗を分けるのは、ほんの数秒、数センチ、のことが多いので、本当にちょっと気を配るだけで、グッと好感度が上がる可能性もあるのです。

<立居振舞チェックリスト>
□店内(社内)では片足に重心を置いたりせず、身体の中心に重心を置いて背筋を伸ばしてまっすぐ立っている
□指先、足先まで意識して身体を動かしている
□作業は素早くきびきびと動いている
□ゆったり動くときときびきび動くときのポイントがわかっている
□サービス中に髪の毛や顔を触らない

接客の基本マナーその5 ことば遣い

接客用語、ことば遣いと言えば、多くの方が苦手意識を持っている「敬語」ですね。正しい敬語の使い方をここですべて取り上げることはできませんが(それで3時間講座ができます!)敬語まちがいあるあるをここでは押さえておきます。
最近のはやり?なのか、最近よく聞く表現が「~させていただく」という表現。先日テレビで女優さんが「〇〇の役を演じさせていただいています」と言っているのを聞いて、かなり違和感を感じました。日本語の文法としては間違ってはいないのですが、この「させていただく」という表現はかなり自分をへりくだっている表現です。そこまでさげなくても…と思ってしまいます。どうしても、とお願いして無理やりやらせてもらっているわけでもないだろうし…と。この場合だったら「演じています」で構わないのですが少し直球だと感じる場合は「演じております」と謙譲語にすると控え目な言い方から丁寧な印象になりますね。

皆さんも、お客様に「ただいまご用意させていただきます」「準備させていただく」「こちらに置かせていただく」など、させていただくを連発していませんか?

<ことば遣いチェックリスト>
□尊敬語、謙譲語の違いを説明でき、正しく使える
□「おつりは500円になります」が間違いだとわかる
□お客様に合わせて敬語や丁寧語を使い分けている
□二重敬語やへりくだり表現を乱発せず、自然な敬語の使い方ができる
□お客様に合わせてことばの表現方法を変えている(カタカナ語の使用など)

まとめ

ここでは、接客者としての基本マナー5項目について、基本のきをお伝えしました。
この中で一番ベースとなるのは、その2「心構え」を整えること、持つことです。お店、会社の一員として、どういう接客が望まれているのか、お客様は何を求めていらっしゃるのか、それを理解し、お客様を受け入れる心を持った上で、細微な所作やことばに気を配って表現していくと、こころと行動が一致した美しい所作になります。

また、人には得意不得意があるもの。得意なところをどんどん伸ばしていきましょう。丁寧な所作が得意な人はより美しい所作の表し方を、笑顔自慢のあなたはよりこころが伝わる表情の見せ方を追及して、自分を高めていくと接客がどんどん楽しくなりますよ。

新人スタッフをちゃんと指導したいけど、いつも目についたことをランダムに指摘しているだけで終わってしまう、そんな悩みを抱えている店長やチーフの皆さんも、ぜひ指導の場でこのチェックリストを活用してみてくださいね。

 

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